●コメント●
このネタをシナリオに用いる場合、1つ大事な前提があります。それは、「プレイヤーが知っていることを、
必ずしもPC達が知っているわけではない」と言うことです。そして、このネタは、
ロールプレイ重視にデザインされていますので、ロールプレイが苦手なプレイヤーには、キツイかもしれません。
●導入●
このネタでは、ゲーム開始直後から「最終戦闘」が始まります。最後のボスは、理由は後述しますが、
NPCの中で誰でも構いません。そして、PCの手で、ボスが倒されたと思ったその瞬間、ボスは叫びます。
「指輪よ!今こそ、その力を我に示せ!」
その直後、ボスの指にはめられていた指輪が光り輝き、PC達もろとも光の渦に飲み込まれてしまいます。
そして・・・。
●真相●
なぜ、最終戦闘からゲームが始まるのか・・・。
実はこの戦闘、ゲーム内PCたちにとっては、「最終」などではなく、延々と繰り返されている「出来事」の一つにすぎないのです
・・・もっとも、本人たちは気がついていませんが。
全ての元凶は、ボスの装備している「時繰りの指輪」にあります。この指輪には、「ある一定の範囲」に対して「結界」を展開し、
効果の発動により、時間を元に戻すと言う魔法がかけられているのです。注意しなければいけない点は、この力が「本当に時間をさかのぼる」のではなく、
「結界内においてのみ、時間がさかのぼっているように『見せかけている』」と言う点です。広範囲に対する特殊な「退行(成長の逆)」魔法の一種と
考えても良いのかもしれません(まぁ、理屈は置いておきましょう)。
この効果、完全なものではないため、PCたちは、時間を繰り返す内に、過去の記憶を断片的に残すようになってきます。
そして、元凶が「指輪」にあることを突き止めるでしょう。
●結末●
全ての元凶である指輪、この「歴史」のループを断ち切る唯一の方法は、指輪を奪取し、破壊することです。
しかし、指輪の「最初の持ち主」とPCたちの取る行動によっては、ラスボス以外の物の手に渡る可能性もあります。
例えば、指輪がとある遺跡から持ち帰られていた品物だったとすると、最終的に指輪を所持している人物が「妻を病気でなくした旦那」かもしれませんし、
「失恋したばかりの村娘」かもしれません。
このように、「指輪の力」を欲する者が悪者ではない場合、はたしてPCたちは、どのように行動してくれるでしょう?
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